TVクイズ大研究

TVのクイズ番組を裸にした本!
数々の番組で優勝を続ける筆者が、自らの経験と頭脳からあみ出した、本当は公開したくない、
TVクイズ攻略のまる秘カリキュラム一挙公開!

©北川宣浩 1981
表紙

第1章 TVクイズにチャレンジしよう


クイズってなあに!?

 クイズとは百科事典によると、本来は「教師が生徒に試問する」−−すなわちテストの意味らしい。
 しかし、受験地獄を報ずる新聞には、「まるでクイズみたいな入試問題」などと見出しがつく場合があり、本来の意味は失われている。この場合の「クイズ」とは、「くだらない内容の当て物」「カンが頼り」の意味のようだ。そんなもので人生を左右されてはたまらないという見出しなのだろう。

 確かに、今や「クイズ」はTV・ラジオをはじめ、新聞、雑誌などにあの手この手と姿を変え、氾濫している。前述した内容のものがあるのは否めないが、「クイズ」と一口に言ってもその種類は様々だ。

 クイズまがいの難問奇問

 まずTVクイズで最もオーソドックスなのは、知識を必要とするものだ。たとえば、「小野小町のもとへの"百夜通い"で知られる人は? 答え、深草少将」「ふくべ、菊座、ちりめん、くり、といったらどんな野菜の品種? 答え、かぼちゃ」のようなもの。この本でクイズといえば、特にことわらないかぎりこのような「知識クイズ」をさす。定義づけるなら「知識量を競うゲーム」といえよう。これはあらゆる分野からの幅広い知識が必要とされ、内容も高度なものが多い。「クイズみたいな入試問題」なとと侮られなくてもいいと思うのだけど……。

 また、最近TVでは、家族で楽しく見ることのできるような、ヤマカンや推理で答えを出す「クイズ」番組がふえてきた。これらは、問題の楽しさ、解答者のユニークさなどで、比較的広い層にうけている。出場者は問題のできよりも、いかに場をわかすか大事。カンが頼りでは対策もたてにくいので、この本では紹介する程度にとどは、「ヤマカンクイズ」と命名しておく。

 新聞の広告には「○の中に文字を入れてください」といった「クイズ」がよく出る。答えはそのメーカーの新製品名やキャッチフレーズになる、たあいないのが普通で、ハガキの抽選で外国へ行けたり、賞品をもらえたりする。これらを「クイズ」という人も多く、当の広告にも「クイズ」と銘打ってあるけれど、これはプレミアム・キャンペーンという広告戦略の一つの方法。単に商品名をアピールするより、認知度が違うので、いろいろのメーカーが実施している。なにぶんやさしすぎる内容だし、ハガキの抽選だけなら、字が書ければ誰でも当たる可能性があるわけで、「懸賞クイズ」といっておこう。

 もうひとつ、クロスワードや、虫食い算、マッチ棒で図形を作るものなども「クイズ」と思われがちだが、これらは既存の知識をある程度利用して、推理と思考のうえに答えを導き出す「パズル」である。ほとんどを知識に頼る「クイズ」とは異なる。
ざっと分けて、これらのうち、TVの知識クイズを中心に話をすすめていくが、他の「クイズ」のファンの方々も参考にしてください。

 

 

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