TVクイズまる金必勝マニュアル

名人が教える150のノウハウ

©北川宣浩 1985
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3■予選篇
ハガキ1枚に賭ける命
必ず通るマニア必勝テクニック。

ちょっと待て、その番組に出る前に


 クイズマニアになりたくてなる人はあまりいないだろうけど、テレビを見ていてクイズに興味を持ち、自分も出ようかなって考えだすと、まず最初に決めなくてはならないのは、「どの番組に出るか」ってこと。この本を読んでいるあなたが、タレントさんか有名人でもない限り、なるほど!ザ・ワールドや、世界まるごとHOWマッチには出れませんので、これらは除外するとしても、手当り次第に応募するのは、ムダを生じます。つまりクイズ番組にはレベルがあって、初心者向きから中級者向き、そして上級者向き、さらには一発勝負型ヤマカンクイズなど、狙いを定めて出場しないと、「負け」を増やすだけに終わってしまうことも多々あるからです。どうせ出るなら優勝をめざした方がカッコいいでしょ。「勝ち」を増やすためには手順を踏んで出場していきましょう。
 となると、最初に狙うのは初心者向けのクイズ番組です。例えば100万円クイズハンター、社長かヒラか!ハイ&ローなど。これらは月~金曜日の毎日放送されているため出場チャンスも多く、しかも主婦や自営業者がよく見る時間帯の放送なので問題レベルもやさしく押さえてあります。だから知識量がそれほどない初心者でも対応できます。スタッフも、出場者はあくまでもシロウトさんとして気を配ってくれますから、初めてのクイズでも安心して出場できるでしょう。
 それから「運」が勝敗を左右する一発勝負型のヤマカンクイズも、クイズ経験初期に出るには適しています。クイズDEデート、クイズ・100人に聞きました、ぴったしカンカン、変わったところではクイズドレミファドン!、アイ・アイゲームなど。これらは明るく楽しく家族みんなで楽しめることを主眼に作っていますので、クイズ経験を積んでいる人は敬遠されがちなのです。但し、出場するにはユニークなキャラクターの持ち主でなければいけませんから、面接を切り抜けるテクニックは必要かもしれません。

 中級者向けでは、三枝の国盗りゲーム、世界一周・双六ゲーム、クイズ天国と地獄など。天国と地獄は初心者向けの仲間に入れてもいいのですが、たかが○×クイズでも、クイズの経験を積んだ人の方がよくできるのです。これらはルールにゲーム性をミックスしてあり出場者も楽しめる内容の他、クイズのレベルもそう高くはないので、少しクイズができるようになった人へのお勧めコースです。
 最後に狙うのは残った上級者向けクイズである、クイズタイムショック、パネルクイズアタック25、アップダウンクイズなどです。これらの番組はクイズ経験者でもちゃんと出してくれますし、第一ある程度クイズをやってないと、予選にも通りません。
 まれに初出場がアップダウンクイズでしかも優勝という人もおりますが、これらの番組は「クイズのための知識」が必要ですから、普通に出たら数問しか答えられないはずです。

 もちろん「出たいナ」と思った番組から手当り次第に出場なさるのは一向に構いません。誰も止めません。ただ、クイズ番組は、しょせん数が限られています。クイズをより長く楽しみたいのなら、高い視点に立って計画されるといいでしょう。
 さて、ところで、視聴者参加クイズでも出られない場合があるのです。まず年齢制限。上は成績次第でしょうが、下は普通は大学生(18歳) 以上から。小・中・高校生はそれぞれの大会が年に1~2回開かれますから、そちらに出場しましょう。レギュラーに出たとしても大人向けに問題を作ってありますから、あまり点を取れないと思います。番組によっては子供大会のないものもありますので、それらに出たいなら、ご飯をたくさん食べて早く大きくなってください。でもパネルクイズアタック25には高校生がレギュラーに出たことがあり、成績によっては高校生でも出れる場合があるのかもしれません。番組を見て自分と同じ年齢の人が出ていたのなら、あなたが出られるチャンスもあるでしょう。

 もう一つ大事なのは、地区によって出られない場合があります。「全国ネット」とはいっても民放では完全に全地区にネットしてない場合もあり、その地区では予選会を行わないからです。だってその地区の人は他地区へ旅行でもしない限りその番組を見れないんだもの、番組名を言っても知らないんだから、予選をしないのは当然ですよね。
 普通予選会は東京・大阪・名古屋、それに札幌・仙台・広島・福岡を加えたくらいの地区でしか行われません。例えば北海道東北部・秋田・山形・鳥取・島根などからの出場者って、まず見たことがないでしょう。アップダウンクイズや、パネルクイズアタック25はかなり多くの地区で予選をしていますが、それでも洩れている県もあり、その県の人は必然的に出場できません。自分は出られるかどうか、こちらも番組を見て自分と同じ地区の人が出ていたのなら、あなたが出られるチャンスもあるでしょう。
 ただ、各地区から出場できる番組でも、どうしても出場者は東京と大阪で予選を受けた人が多くなってしまいます。名古屋などは意外と予選会がありません。名古屋の放送局がキー局でなく、ローカル局扱いにされているからだそうですが、予選回数も合格者数も少ないそうです。だから名古屋の人は「落ちてもともと」という気軽な気分で受けてはダメで、「必ず予選を通過するんだ」と、予選会には命がけで行くそうです。しかも東京・大阪の人は予選後1~3ヵ月で出場になりますが、地方の人なら1年以上も待たされることはザラです。
 自分の住んでいる地区で予選がなかったり、あっても回数が少なくて激戦が予想されるなら、東京・大阪などの大都市の親戚・知人の家に、下宿していることにして申し込むのも手。但し予選会へも本番へも自宅からの交通費は出ませんし、番組ではずっと「東京(大阪)の○○さん」で通されますから、サイフと心臓の覚悟がいりますよ。


 

 

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