TVクイズまる金必勝マニュアル

名人が教える150のノウハウ

©北川宣浩 1985
表紙

チャンネルまわせば、クイズだらけ


 いま東京地区で見られるTVクイズ番組は、週に約30本。こんなに多い理由は、かつては番組制作費が安いからと言われていました。えっ、あんなに豪華な賞品をあげてるのにどうして安いのか、ですって。俳優のギャラや取材の必要なドラマやドキュメントなどのほうが、よっぽど制作費がかかるんです。クイズ番組は最初に大掛かりなセットさえ作ってしまえば、あとはひたすら問題をつくるだけ。出場者も素人ばかりだし、優勝する人だって2回に一人ぐらいだから、局からしてみれば、そうお金が出るものではなかったのです。

 ところが、このところ海外の珍しい話題を問題にするクイズ番組を各局でやっています。こちらは制作費がバッチリかかっています。安くあげるために航空運賃をタダにしてもらう代わりに、番組冒頭にその会社の飛行機のフィルムを流すのはよくあるテです。しかし、制作費がかかるのにどこの局でもやってるとなると、その理由はズバリ視聴率が高いから。いまや、話題性に富み、家族全員が見ていて楽しい、そういうクイズ番組が主流になっているのです。

 そこで、クイズと一口にいっても、いろいろな種類があるので、ぼくなりに、クイズを4つに分類してみました。

 「○○のことを何という」
 このパターンの、昔からある知識量を試すクイズを「知識クイズ」と呼びましょう。アップダウンクイズ、パネルクイズアタック25などがこの例です。この本では特に断らない限り、クイズといえば知識クイズを指します。

 珍しい話題をテーマにしたものや、いくつかの箱の中から賞品の入っている箱を当てさせるようなクイズが今大はやりです。これらは知識よりもひらめきやカンがものを言います。そこで「ヤマカンクイズ」と命名しておきましょう。クイズ・100人に聞きました、なるほど!ザ・ワールドなどが例です。

 あるいは、新聞や雑誌などを開くと「○の中に当てはまる文字をいれてください」といった広告がよく載ってますね。これらはクイズとはいっても問題は極めて簡単。ハガキの抽選ですべてが決まりますので「抽選クイズ」としましょう。テレビでも「番組からのプレゼントです。ご覧の方5名様に羽毛布団を差し上げます。ご希望の方はハガキに住所・氏名……」なんてのがよくありますね。

 よくクイズと混同されるものに「パズル」があります。虫食い算やマッチ棒パズルなどです。クイズが知識量を試すのに対し、パズルは知識よりも思考力を必要とします。パズルをテーマにしたテレビ番組はまだないようです。

 

公共の宿

TOP