10人のクイズ王が自分たちの経験を元に、知力・体力・時の運の鍛え方から、クイズ形式別解答法まで、ウルトラクイズのすべてのシーンに勝ち抜く秘密の戦略を伝授する。
■成田を通過する
現地篇 1/成田〜団体戦まで
いよいよ集合です。費用自分持ちで、例年東京麹町にある日本テレビ本社に夕方集まります。忘れものがないよう、遅刻をしないようくれぐれも気をつけましょう。
偉いプロデューサーのあいさつなど、簡単な壮行会が開かれることもあります。夕食は済ませてからのほうがいいでしょう。そしてバスに分乗して一路成田空港に一番近いホテル「成田エアポートレストハウス」へ。機械的に男女別に部屋割りが決められます。早めに就寝しましょう。
翌朝は5時ごろ起床。ホテル1階の大広間「ブルースカイの間」に荷物を持って集合します。いよいよ第2次予選です。
第10回の腕相撲を除いて、例年ジャンケンです。「ジャンケンクイズ」「負けた方が勝ち」などの企画もありましたが、結局はジャンケンでした。
ジャンケンの場合、確率よりも気合とかけひきで勝負が決まると思います。まず相手を呑む。そして大声を出して「ジャン・ケン・ポン」と言い、自分のペースを作る。一歩前に踏み出して、相手をおどすくらいにします。
次にかけひきですが、アイコになった次に何を出すかで頭の良さがわかると、よく言われています。仮にパーとパーでアイコになったときどうするか。敵の心理を探ると、
1.敵があんまりおりこうでなさそうなら、パーに勝つチョキを出してくるだろう。あなたはグー、つまりアイコに負けるのを出す。
2.ちょっとおりこうに見える敵なら、あなたが 1のように考えてグーを出してくると推理するだろう。だからもう一度同じもの、この場合はパーを出せば勝ちだ。
3.なかなかてごわそうな敵なら、あなたが 2のようにウラをかいてグーを出すと推理するだろう。そこでウラのウラをかいてパーを出す。つまり、アイコと同じものを再び出す。そこであなたは 1に戻って単純にアイコに勝つチョキを出す。
4.もしも2回つづけてパーのあいこになった場合、3回目はなぜか違うのを出す場合が多い。そのときはチョキかグーを出してくる。それなら3回目はグーを出せば、相手がチョキなら勝ち、グーでも引き分けになる。
いちがいにこのようにはならないでしょうが、相手の心理と知能程度を読み取って攻めていきます。だれかまわず相手を見つけて勝負してみるのもいい練習になります。
また、腕相撲ですが、第10回の86年はスタローンの腕相撲映画「オーバー・ザ・トップ」などが話題になったのと、第10回記念ということで行われたようです。腕相撲のコツは、気合と力、そしてスピードはもちろんですが、手首をひねって自分の方へまわしこむようにするといいと言われています。
成田では今後どのような方法がとられるかスタッフの胸一つですが、知力以外の「体力・時の運」を試すものになることは違いないでしょう。
■機内クイズにチャレンジ
成田で負けても最近はなんらかの敗者復活戦があります。これは人を食った形式のものが多いですが、この敗者復活戦で勝ち残った人の中にはクイズ王の金子さんや第10回の山下哲也さんなどがいます。敗者復活戦は残された最後のチャンス。あきらめないこと。
飛行機に乗れるのは50人弱。おおむね朝10時ころの便です。定期便だから前の席は一般のお客様。自分のお金で乗るのも可能です。水平飛行に移ったら、スタッフがあわただしく走り回り機内クイズになります。機内クイズは400問のペーパークイズ。クイズはすべて三択で、マークシート方式で解答用紙の答えと思う数字をマーキングペンで塗りつぶしていきます。
まず、座席の前のテーブルを倒して、テーブルの間にカンニング防止のついたてをつけます。そして問題用紙と解答用紙とペンが配られます。最初に配られるのは前半の200問だけです。問題用紙1ページに20問、計10ページ200問あります。これを普通約15分でやります。約5分のインターバルをおいて後半も15分。前半後半に分けているのは、前半部分を先に回収して、後半をやってもらっている間にスタッフが採点を進めるからです。
機内クイズはウルトラクイズ問題集にも全問載っているので、一度時間を区切ってやってみるといいでしょう。問題集は縦書きですが実際は横書きで、しかも揺れる機内であることをお忘れなく。よく見ると、かなりやさしいクイズも出題されていることがわかります。
機内クイズを時間内で答えるにはテクがあります。それは「問題を深く考えないこと」。計算などは時間を費やせばある程度できますが、クイズは知ってるか知らないかそれだけのことです。知らない問題をいくら考えても、いつまでたってもできるわけがありません。3つの選択肢があるのだから、フッと見て知らない問題だったなら、直感で、これだと思う数字を選んでしまってください。
クイズ王の中には最初にパラパラと問題全部を見回してからとりかかり、なおかつ最後は時間が余って見直す、という人もいます。これは知識量もさることながら、知らなければ適当にマークして、すぐ次の問題に進む、というテクを利用しているからです。
後半時間がなくなって「あと1分」とでも言われたら、もう問題は読まないで 1でも 2でも、適当な数字を全部塗りつぶしてください。なにも答えてないものは点にはなりませんが、なにかにマークしておけば、3分の1の確率で正解するのです。
また、三択クイズ全般に言える解答のテクですが、3つの中から異質なものを1つ排除して、二択にしてみること。こうすると正解の確率が3分の1から2分の1に上がります。
なお、あとで見返して間違いに気付いても、マークの修正はできません。あきらめてください。
それから、答えの番号には規則性があるのでは?と問題集で答えの番号を調べる人がいるようですが、第1回〜第4回までは40問ごとに同じ番号がパターンとなって繰り返されていました。しかし、第4回でこのパターン方式で答えた人がいたため、スタッフがようやく気付いて第5回からはパターン方式は使えなくなりました。クイズはスタッフと挑戦者の知恵比べ。だんだんと改良されているのです。
■ドロンコクイズは思い切って
どこでどんな内容のクイズをするかはどんなチェックポイントでも事前に一切説明がありませんが、もしスタッフと違うホテルに泊まったなら、それはきっとドロンコクイズがある危険な前兆。なぜならスタッフの泊まっているホテルのビーチにドロンコ池が掘られているはずだから。挑戦者と一緒のホテルなら、すぐバレてしまうでしょ。だからホテルを換えてあるのです。
グァムではいずれにせよ汚れてもいい服で行くことです。ドロンコクイズなら、クイズ会場の手前で、胸の名札を普段のプラスティック製から、紙製のものにつけかえさせられるはずです。ケガをしないようにとの配慮からです。
問題は封筒に入っていて、自分で選びます。選んだら封筒を福留さんのところへ。福留さんが問題番号を読み上げたら一度ビデオを停めて、裏方スタッフが問題に応じて、マットを○か×か正解のほうへ移動させます。このとき挑戦者は後ろを向かされ、ゲートを見ることはできません。影などで、マットがどちらへ移動したか悟られるのを防ぐ配慮です。そして用意が整ったら問題スタートです。
いざ問題が出されたら、答えがわかっていようがいまいが、水泳の飛び込みのように思い切ってドロンコゲートに飛び込むことです。そのときはまっすぐに飛ぶこと。ななめに飛んだりすると、ドロ池の淵やマットを持つスタッフに身体が当たったりして危険です。また、あまりに思い切って飛んでもドロ池の先の淵に当たってしまいます。走り幅跳びではないのだから、そのへんは常識的に。逆に、足もとからチョコンと飛び込んでも映像効果がでません。特に女の人は大胆にやってください。
挑戦する順番は決められてなく、希望者からするようになります。最初にすませてあとは気楽に見ているか、いつまでもハラハラ待ちながら、しかし傾向と対策を立ててから臨むか、どちらの方法がいいか意見がわかれるところです。よほど気が短いか自信があるなら別ですが、何人か挑戦して、勝ったり負けたりを見てから臨んだほうが、落ち着いてできると思います。問題を聞いて、走る前にどちらへ行くか結論を出します。走っている途中で宗旨替えしても、いい結果を生むとは思えません。
問題の考え方は、後楽園の○×クイズとは違って個人に対して出されるものですから、中には人を喰った「そんなことあるわけないだろ」問題が含まれています。でもあまりに極端なものは、常識で判断したほうがいいと思います。
全員のドロンコクイズが終わると、人数の調整に入ります。正解した人が予定の数より少なかったら、ドロンコ敗者の中から敗者復活戦が。正解した人が予定の数より多かったなら、正解者の中から勝者生き残り戦が行われます。方法は、単純に札をあげる○×クイズか、ドロンコカルタ取りクイズでしょう。この模様は放送されない場合もあります。
■ハワイで綱引き
ハワイでは、このところ綱引きクイズか、一対一の早押しダイビングクイズです。早押しの場合は後の項目に譲るとして、綱引きクイズについて説明しましょう。
綱引きクイズは、「みんなで力を合わせて一つのものに向かっている」という印象を強めるために行われます。このほかバケツリレークイズなど、団体でするクイズも多くなってきました。たとえ自分はだめでも、人のために全力を振り絞る友情や人類愛がテーマなのです。だから自分は後ろのほうであっても、一生懸命に引くことです。手を抜いているとスタッフから罵声を浴びることも珍しくはありません。また手を抜いていれば、自分が最前列になったとき、だれも協力してくれないでしょう。
綱引きのコツは、腰を落として重心を低くし、みんなの力を合わせて、瞬間の力を最大にして引っ張ることです。しかしこれは理論上のこと。足場の悪い砂地で、なんども繰り返し綱を引いていれば、力は乱れてきます。ましてやクイズに答えなくてはならないのだから、気も散ってしまうでしょう。まず綱を引くとき「オーエス、オーエス」と声をかけること。だれかがリーダーになるとよく、こういうときにリーダーシップを発揮できる人は、きっと先まで行けます。
次に問題が一問多答の場合は、前の人の答えをよく聞いておくこと。同じ答えを再び言ってしまえばだめですから。もしいくつかの答えがすぐに頭に浮かんだら、あとの人のために、難しいものから答えるようにしましょう。これらは団体クイズ必勝の鉄則です。
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